勝者なし

エコノミスト、2011年6月2日

3月11日の地震津波への反応は日本社会が最も忍耐強いことを明らかにした。6月2日の国会、つまり議会での完全な失敗は政治が最悪な状況を示した。管直人は、彼は特徴のない、しかし、全体的に害のない首相であるが、彼は管政権の転覆を狙った内閣不信任案から逃れたのだが、それは彼が危機が和らいだ時に首相から退くというあいまいな提案をした直後のことだった。これは国家的な危機の最中での任期終了前の数カ月のための段階に至らせている。もし何か日本人の禅のような忍耐強さを擦り切れされるのであれば、まさしく彼の退任がそうであろう。

究極的には管総理は簡単に生き残った。彼は決議を否決するために232表必要であり、293票を確実にしたのだが、その票は参議院日本民主党の305席のほとんどから来ている。しかし、ほんの数時間前まで彼を脅かしていた何十人かの民主党議員による反乱を抑えるために、彼は高い代償を払った。

管は彼の執念深い前任者である鳩山幸雄にすべての人々を保障したのだが、それは彼がいずれは退くという事であった。これは鳩山氏を説得してきたように見え、鳩山氏自身は一年前に首相の地位から追い出されていたのだが、管氏に対する鳩山氏のふらふらしている民主党の派閥の票を約束するためだった。小沢一郎は、党内における管氏の他の主要な敵であるが、彼もまた票を放棄した。彼は棄権したのだが、彼は100名の勝敗を決定づける彼の派閥のメンバーに首相を支持することを止めさせはしなかった。

この浅ましい出来事から期待の持てるものは現れなかったのだが、特に内閣不信任案の主な発起人の中からは出てこなかったのだが、その発起人は自由民主党だった。仮に管政権が空前の災害に立ち向かったとしても、その災害では約23,000人が死者あるいは行方不明者であり、100,000人が津波によって家を失い、福祉原子力発電所メルトダウンが起こったのだが、自由民主党衆議院で復興運動に影響を与えうる予算に関連する法案を妨害する権利を使うと脅してきていた。

自由民主党は管総理の核問題への対処について攻撃してきたが、2009年以前の50年間の自民党時代における原子力産業への怠慢な管理の責任があるのにも関わらずにである。この不信任案のタイミングは管総理のエネルギー産業の規制緩和原子力発電の重要性を低下される最近の要請に関連しているかもしれないと疑う者もいる。

官僚によると、電力会社は、例えば東京電力であるが、自由民主党に多大な寄付をしてきた。寄付金は支持と呼ばれているかもしれない。“東京電力は国会議員達を訪れてきており、彼らは電力産業全体に対する脅威と損害を制限しようと本気になっている” と東京ソフィア大学のナカノ・コウイチ氏は言っている。

管総理の問題は民主党がどれくらい分裂しているのかをさらした投票に先立った土壇場の論争である。しかし、管総理ははもし彼が今年の夏の重要な法律制定に対する反対に打ち勝つためには民主党の全面的な支持を必要とするが、例えばその法律は損害を受けた地域の復興のための特別予算や法案に融資する予算である。彼はまた大規模な清掃費用を埋め合わせるために消費税を上げるかどうかを検討している。

東京のテンプル大学のジェフ・キングストン氏は全体の進展は政治的麻痺を付け加えるが、その麻痺が政治システムに対する信頼をさらに蝕む。特に投票に先立ち日本中、特に被害に襲われた地域の人々は彼らの憤激を政治家に向けており、政治家ががあまりに自己陶酔しているためにはなはだしく無意味な迷惑を彼らが引き越しているのを気づいていないと考えている。

おそらく最も理解できない事の一つはなぜ管総理はこれを彼のアドバンテージに変える機知を持っていないのかということである。この災害が起こってから、民衆は大胆な戦略に対して良く反応してきている。彼は彼自身の政党の内外の古い監視をあるもののために明確に説明してきたのだが、それは取るに足らず、現実とかけ離れており、負け犬の塊であるのだが、彼はこの厳しい試練からより強くなって現れてきたのかもしれない。彼は強くなっていない。残念なことには、日本もまた強くなっていない。