大学受験でのカンニングとWebテストでのカンニング
カンニングはいけないことなのか?
これは文脈で異なる。
学生だとアウト。
なぜならみな同じ条件で勝負しないといけないから。道徳の授業でもずるはいけませんと教えられている。カンニングがバレれば、高校生であれば他の教科も零点になるケースもある。大学生だって同じ。
社会人だと、おおむねオーケー。
なぜなら、みな競合他社と同じ条件で勝負したくないから。つまり、自分が相手よりも優位に立ち、勝負に勝てるぞ!と見込んで仕掛けるから。孫子がいうところの、「敵を知り己れを知らば、百戦して危うからず」とはまさにそのこと。例えば、海外進出しようと図る会社の社員が海外での事例を調べたり、識者に話を聞きに行ったり、現地で実際に需要があるのかどうかを調査する。もちろん自社の財務状況なども考慮する。そこでは競合他社が「知らない」「知ることができない」情報が高い価値をカンニングする。そして、「いける!!」と確信してから勝負するのが鉄則だ。
では、就活生では???
就職活動には「Webテスト」という大学受験で言うところの足きりに当たるテストを「オンライン上で」受験する。就活生を見張る目はどこにもない。
「一緒にWebテストを受けよーよ!!」
私の友達は知り合いからそういって誘われた。彼女は断ったそうだが、友達同士で「カンニング」してWebテストを受ける人がかなりいるそうだ。
今回、京大カンニング事件を知って、カンニングをしている就活生は人事ではないと感じたのだろうか?あるいは、見つかるなんてあほだなーと思ったのか。というか、そもそも自分がカンニングをしているという自覚があるのだろうか。
今回、多くのメディアがこの問題を取り上げ、識者がそれぞれの意見を述べるのは、「カンニング」という行為が私たちにとって身近であるにもかかわらず、多くの人が自分がカンニングをしているという自覚すらないことに警鐘を鳴らしたかったのではないか。
自分のことを棚に上げるな!!と。
僕自身もカンニングをしていないといえば、うそになる。もちろん、テストでは一度もそんなことを考えたことはなかった。しかし、留学制度に申し込む前に、希望する留学経験者の方から授業や大学生活についてかなり教えていただいた。そのため、志望理由をかなり具体的に書くことができた。結果的に面接も通過し、留学が決定した。何も知らない人(つまり、自分から希望大学の情報をカンニングしようとしなかった人)よりは、選考において有利に立てていたのではないかと思う。
私はカンニングをした学生の肩を持つわけではない。彼には、自分は学生なんだという自覚を持ってほしい。そしてなにより、一生懸命がんばった人が報われてるような受験のシステムにするべきだ。
そのカンニングをする能力は社会に出てから生かしてほしい。実際に実行するかどうかは別として、私には、このようなカンニングを全く思いつかなかった。世の中の99.99%の人がそうだろうし、だからこそ、大きな話題になった。
私は社会に出て、99.99%の人が思いつかないようなカンニング方法を見つけたい。そして多くの人がそう願っているだろう。
ただ、社会人であっても最低限のルールは守るべきだと思う。他人を傷つけるような方法で自分だけが一時だけいい思いをしてもそれはむなしいことだ。
なぜなら、そのカンニング方法が非常に有効だとわかれば、みんなに広まるからである。その方法が社会に良い影響を与えるのであれば広まるべきだが、それが悪い影響を与えるのであれば、有害でしかないからだ。
最後に一言。
Webテストでずるしていい点とろうとしているやつなんかに負けてたまるか!!
満点取ってやる!!!ふんっ!!